認知症になった高齢の母と一緒に淡路島へ旅行に行って来ました。
(私と夫と母と兄と母のワンコ、そして息子夫婦達…)
ますます歩みが遅くなった母と一緒の歩みは、超スロー。
(もはや車椅子に乗せたい!って思う程に…)
手をつないで、ゆっくりゆっくり…
母が力いっぱい私の手をつかむもんだから、私の指にはめてる結婚指輪が喰い込み、痛くて痛くて…
耐えきれなくなって母に「手をちょっと緩めてくれる?」とお願いすると、
「もう~! あなたの為に繋いであげてるのよ~」と上からな母。
指輪を逆の手にはめて、「ゴメンね~」と言ってまた手を繋いだ。
昨年の旅行でもヤバかったが、認知症は進行し、益々ヤバく!
露天風呂
宿泊するコテージには屋根付き露天風呂が付いていた。
4人ぐらいは入れそうな大きさの露天風呂。
風呂の内側は石だけど、外枠には分厚いヒノキ板。
部屋には綺麗なユニットバスもあるけど、せっかくだから露天風呂に浸かりたい。
母を一人で露天風呂に入れるのは危ないかもなので、
私「私と一緒に露天風呂に入ろうよ!」と母を誘ってみたが…
母「恥ずかしいし、私は部屋のお風呂で良いわよ。」
と嫌がった。
すると兄が「大きいんだし、みんなで足湯ってのはどう?」と提案してくれて、
それなら母も恥ずかしくないし、皆でお喋り出来るし、良いわねとそうすることに決めた。
母に足だけ浸かる事を言い、皆で「入ろう入ろう」…とせかすと、
「分かった分かった。準備するから、先に入ってなさい。後から行くから!」と言うので、
私と夫と兄の3人で先に入る事になった。
ズボンの裾をめくって、足だけチャプチャプ♪
3人で「気持ちいいね~♪」などと話してると…
母がタオルで胸だけを隠した裸姿で平然と入って来たのだ!(衝撃その1)
私も夫も兄も…ぼーぜん!
散々「恥ずかしい」と言ってたくせに、ビックリよ。
すかさず男2人は風呂場から出て行った。
私「足湯だから服は着たままで良いのに~!」
母「お風呂は裸になるのよ~」と当然を主張する母。
母はお風呂に浸かり、私は風呂の縁に座って足をチャプチャプ。
しばらくして、のぼせないかしら?と心配になり、「大丈夫? 熱くない?」って聞くと…
「あなたが居ると恥ずかしいから上がれないじゃない!」って怒る母。
(そっか…そこは恥ずかしいんだ。)
なのでシャワーの使い方を母に教えて、私は外に出た。
出たものの…やっぱりちょっと心配。
(こけたりしたら大変)
夫にも兄にも「お前も裸になって入って来いよ!」と言われ…
脱衣所へ戻り服を脱いで露天風呂に入ろうとした時、母が出て来た。
すれちがい
私「あ、一緒に入ろうと思ったのに~」
母「私はもう出るから、あなた一人で入りなさい。」
タイミングが悪いと反省しつつもせっかく脱いだのだから風呂に入る事にして、
母に「じゃぁ着替えて出たら、夫に入るように言ってくれる?」と伝えて、
一人で露天風呂に入った。
一人で露天風呂を堪能。(でも、退屈~)
夫が入って来るのを待ってたけど、なかなか来ない。
(どうやら母がシャワーを使った形跡はない。)
無理だったみたいね~
まぁ、こける事もなく無事だったので良かったわ~
なんて考えながら結構ゆっくりとお風呂に居たが、待てども待てども夫が来ないので、
諦めて出る事にした。
脱衣所にて
脱衣所へのドアを開けると…そこにはまだ母が居た。
まだ下着姿で、必死にブラジャーのホックを留めようとしている。
(背中側のブラのホックを身体の前面に回して…)
私が風呂に入ってる時間、ずっと裸でコレを頑張ってたのか?とビックリ!
私「あらら、ホック留めるの難しいもんね~」と私がブラのホックを留めてあげたら、
母は肩紐を手に通し、裏表逆のブラジャーを変に着た姿で、
「やっと着れた♪」と満足そうに言う母。
裏表逆だし!と突っ込みたいところを、「間違えてるよ~」と母の背中にチラッと目をやると…
そのブラは私のブラだった。(衝撃その2)
「えっ? それ私のよ、お母さんのは?」と聞くと、
「知らない。着ないモン!」と言う母。
置いてある母の服を探ってもブラは無かった。
(もう普段はブラを着てないのに、女の長年の習性で着ようとしてたのか?)
「じゃ着ない方が楽だよ~」とブラを脱がせて、母にシャツを着せた。
そこでやっと気が付いた。
母が履いてるのは私のパンツだった!(衝撃その3)
(しかも、脱いだ方のパンツ!)
「お母さん、私のパンツ履いてるよ? お母さんのはこっちこっち…」
と履いているパンツを脱がせて、母のパンツを履かせた。
母は、失敗を驚く様子もなく、まるで幼児のように私に服を着せられていた。
なぜ? どうして? (認知症)
こんな母の姿を見るようになるなんて~(衝撃その4)
一睡も出来ず…
夜。
母を先に寝かし、私と夫と兄とで淡路島の地酒を飲みながら話した。
(息子達は別棟)
が、結論も何も出てこない話。
- ヤバいな~
- どうする~?
- そろそろ施設も考えるべきか~?
- 母にどう言う?
それまでの息子達との楽しいBBQでもお酒をいっぱい飲んだのに、珍しく酔ってない。
さらに日本酒を飲んでも、全然酔えなかった。
それぐらい、母の行動は衝撃的だった。
ベッドに入っても、母が気になり、寝なきゃ寝なきゃと思うが、寝れず。
母の唸りや寝言も聞きつつ…
一睡も出来ずに朝になった。
疲れた~
兄はこれが毎日…?
(よくやってるな~と脱帽)