私の高齢の母は、つたない手つきで無茶苦茶ながらも、刺し子を刺すのが楽しいようで頑張って刺している。
そんな母に、せっせと刺し子の下書きを書き渡していたが…
先日行ってみると、私の渡した布にではなく、市販のキットのを作っていました。
刺し子キット
母にはややこしそうな図に思うけど、
同居してる兄に教えてもらいながら、頑張ってます。
(兄は説明書を見ながら…)
↑印刷されてる点線に関係なく、ひたすら細かい針運びで細かい点々が続く母の刺し子。
見ると、これの他にも市販の刺し子キットがある。(↑表題写真)
どうやら新たな糸が欲しくて近くの手芸屋さんに一人で出かけた時に、買ってきたらしいです。
(糸じゃなくキットを…)
母「コレ全部入ってて凄いでしょ~。教えてもらったの~。
こんなの知らなかったわ~。沢山あったのよ~♪」と初めて知ったと喜んで話す母。
(母は認知症)
どうやら店員さんに勧められたようで、楽しい買い物をしたようです。
しかし、何も分からない年寄りに…
会話をしたのなら母の様子にオカシイ所を感じるハズなので、売るにしてもキット1つで良くない?ってちょっと思ってしまった。
どれも1500円以上する値段、
さらし布買って下書き書いて布を仕立てて渡してる私からしたら、そんな~って気になる。
(「私にくれ~!」と叫びたい…)
それに…
↑一目刺し《富士山》こんな細かくて複雑なヤツ、母には絶対出来ないぞ!?
母「良い色でしょ~?」って色に反応してる母だが富士山だと分かってるのだろうか?
「細かいのよ~ 凄いでしょ~!」
私「スゴイね~。頑張ってね~。」と言うしかない。
頑張れ~兄ちゃん!
私の手書きの刺し子
↑兄に言われて母にも出来る簡単なモノって事で、簡単な格子柄を書いた。
刺せてはいるが…
やはり下書き通りの点線で刺すのは難しく、線の幅はバラバラ。
表と裏の認識もあやふや。
縦なら縦を真っ直ぐ、横なら横を真っ直ぐ縫う、
ってのも怪しいようで途中で何度か間違い、兄がやり直しさせたと聞いている。
そんな母が↑《富士山》に挑戦するのか?
買い物に行く母
まだ母は一人で買い物に行く。
たまに付き添ってスーパーでの母を観察していると、
通路を歩くのも商品を選ぶのも超スローで気ままに動く母に、周りが避けてくれている。
そして母は店員さんに気軽に声をかけて質問する。
「コレ何? 何が入ってるの?」って…見た目は老人、中身は幼稚園児。
今は現金を扱うのが難しくなったため、レジでは全てクレジットカード払いなのだが、
「クレジット払いで」っていう言葉が出てこなくて「コレ」とだけ言ってカードを店員さんに差し出し、店員さんがクレジット払いにしてくれるのをただ待っている。
まわりの人たちが優しくて、日本で良かった~と思う。
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そのうち、母のすべての行動に付き添いが必要になる時が来るだろう。
(そう遠くないかも…)