先日私が書いた一目ざし刺し子のさらし布を母に持って行きました。
母が刺し易いように、普通の布巾よりも少し小さめサイズ(20×30cm)で、
さらし2枚を重ねて縫うのではなく、ペラペラ1枚だけを刺し子で縫ってもらい、
後で私が裏地を重ねて仕上げるつもり。
【柿の花】図案の布を見て「あら~細かいわね~難しそう~」と言いながらも、すごく嬉しそうで、すぐに始める気マンマンだったので、
母の希望の糸色(茶色)で、こう縫っていくんだよ~と私が見本に少し刺してみた。
(私も初めて…)
「わかったわかった。やってみる。」というので、母に針を渡したが…
全然、まともに縫えない母。
例えば、この場合…
次に針を入れるのは赤い矢印の所なのだが…
母は、青い矢印①針が出てる場所に戻し入れるが一番多く、
もしくは②一目戻ったり、③1目先に飛ばしたり、④斜めに飛んだり…
なぜか正解をはずす母。
針でいろんな場所を探りながら私に「ココ? ココでいいの?」と不安そうに聞く。
私「ちょっと違うよ~。ココだよココ!」とペン先で場所を指し示して教える。
「一列まっすぐ横に刺していくんだよ~」
「へぇ~そうなの?」と理解してない母。
そして、チマチマチマチマ…と小刻みに針先が震えて進む。
いくら「黒い線1本を全部一気に縫うんだよ~」と言い、何回見本を見せても、理解してくれない。
しまいに「針先を一回ズボッと思い切り出してみて~!」と「ズボッとズボッと…」を何回言った事か…
そして、「角、かど、次の角~! 角に針を入れて、角に針を出す~」と角(かど)を連発。
すると、いつのまにか角を一個飛ばしてて、黒白が反転してしまう。
「黒い線の上に糸が来るように縫うんだよ~。黒い線の所は針が布の上を通るように~」
「なんで?」
「なんで…って…そうしないと柄が変になっちゃう。」
「次はココに針を入れて、ココから出す~」とペン先でずっと教える。
……教えても教えても、理解はしないし、覚えてもくれないし、上達もしない。
(苛立ちを押さえて~冷静に~優しく~笑って~深呼吸~)
ある程度縫って針に布が溜まったので、「そろそろ針を引っ張って抜いた方が良いよ~」と指示すると、
右手に針と布をしっかり持ちながら、左手で針先を引っ張ろうとして「あら、抜けな~い」と訴える母。
「右手は針から離そうね~」
そして、また次の針を入れる時には「ココ? ココ?」と進歩のない永久ループ!
コントみたいだが、ホントに本当で母は真剣そのもの。
私には、修行のよう…(ストレス溜まる~!)
1時間ほどでギブアップ…
でも縫った箇所を見て嬉しそうな母。
「次は? 次は?」と針を進めるのが楽しそう。
母のヘルプの対処が兄にも出来るように、兄にも大まかに教えて帰って来た。
「もっと頻繁に来てくれると助かる。」と私に言う兄。
だよな~心中お察しします。
(「んじゃ、ガソリン代くれ~!」だけど、言いにくい…)