兄が本を貸してくれた。
認知症本人はこういう感覚なのか~と分かりやすく教えてもらえる本です。
認知症本人の感覚
しかし、うちの母はどうなんだ? は想像に難い。
今こんな感じ、こう思ってる、
なんてことを話すような母ではないし、話したくても上手く【言葉】に出来ないだろう。
せめて「こうしたい、ああしたい」などの意見を言ってくれれば助かるのだが、
突然いきなり【嫌!】を発動し、理由も全く言わず不機嫌になって閉じこもる事も多い。
(まるで2歳児のイヤイヤ期みたい…)
本には、
自分(本人)だけでモヤモヤせず、誰かに打ち明けて気持ちを軽く、頼れる人や不安な気持ちを共有できる仲間と繋がるようにしましょう。
そして、出来る出来ないを伝え、居心地の良い空間を作りましょう。
とあるが、プライドが高く、人に頼るのを嫌う母の性格が、アドバイスを跳ね返す。
まわりの私達が、母の気持ちを察知し、母の快適を探っていくしかない…
母の様子
この間、ご機嫌伺いに行ったら…
リビングの壁にあったハズの、額縁の何枚かが撤去されてて、真っ白な壁に違和感を感じた。
(母の作った刺繍や母の書いた水彩画の作品)
兄に聞くと、
「母がなんだか嫌になったみたいで…自分で外してた。」と…。
絵が大好きで、壁のあちこちに飾りまくってた母なのに~
視覚の認知機能がおかしくなったのかな?
(絵や色がウルサイと感じたり、二次元が三次元に見えたり…?)
かつて好きだった食べ物なども、すっかりそんなことは忘れて「嫌い」と主張することも多くなってきた気がする。
友達?
この間、買い物に一緒に行った時…
スーパーの出口付近で、母の知り合いらしき人(高齢のご婦人)に声をかけられた。
ご婦人「あららら~、こんな所で……」と母の手を握り、妙に親し気に話し出す。
母「あ~本当に~」と不思議そうな顔をしてる母。
私「お知り合い? お友達?」
母「知らない人よ~!」
(……え~ 知らない人なの?)
「(ご婦人に)あの~すみません失礼ですけど、どちら様ですか?」と聞いてみたら…
「私、アホの人だから~分からないの~」
(……えッ? 認知症? 周りにいた人達もギョっとして視線が一気に集まった。)
「ごめんね、私アホなのよ~!」とアホを大声で陽気に連発するご婦人。
どう応対して良いのか分からずにいたら、母が…
「私、ちょっとこの人とお話して帰るから、あなたは先に家に帰って良いわよ!」と私を帰らせようとする母。
でも、こんな二人がお店の中で立ち話してるのは邪魔で迷惑になるし、かといって喫茶店に入れるような二人でもないし、母がその後で自分で家に帰れるのかも不安…
(アホ2人を置いていく訳にはいかない!)
私「家で兄ちゃんがご飯を待ってるし、もう帰らなきゃよ~」と母を促し、
ご婦人には「すみません、今日はちょっと時間がないので失礼します。」と話したそうな二人を無理矢引きはがした。
家に戻ると、案の定…母の機嫌は最悪になり、私とは一言も喋らなくなった。
兄に言うと、
たぶん、地域包括支援センターの会で知り合った人なんだろうな~?
母は「どこの誰」とは覚えてないけど、お友達だとは分かったんだろう…
私が母達(認知症)をバカにしたと感じたらしい。
私はどうすれば良かったんだろう?